2016年7月20日  『小学生のボクは、鬼のようなお母さんにナスビを売らされました。』

2016年07月20日

終業式

 本日をもちまして、1学期の出席日を終えることができました。この1学期、校長も職員も多く代わり、新生「新和小」の船出となりましたが、保護者の皆様のご理解・地域の皆様のご協力、子ども達の頑張りによって無事、今日という日を迎えることができました。


 本当にありがとうございました。

 さて、ここで終業式での校長のお話を紹介します。
 本の読み聞かせを中心にお話がありました。

 

 『小学生のボクは、鬼のようなお母さんにナスビを売らされました。』
 という絵本です。テレビでも紹介されたことがあります。

 小学生のボクはナスビ農家の子として生まれました。ナスビ農家ではあまりお金もなく、貧乏でした。ご飯やお弁当はいつもナスビ料理。しかし、この家族はいつもお母さんの笑顔が中心になり、明るい家庭であったようです。

 そんなある日、優しかったお母さんが鬼の顔をして、ボクにナスビの売り歩きをするように、言いました。売れなくても売れなくても何度も行くように言うのです。

 怖いおっちゃんに「出て行け」と怒鳴られても、全然売れなくても、次の日もお母さんは鬼の顔をして売ってくるように言うのです。そして、ついに売れたとき、優しかった母の顔にもどったようです。

 さて、なぜお母さんが急に鬼の顔になったかと言うと、実は、お母さんには病気が見つかったのです。治すことができず、自分自身ががもうすぐ死んでしまうと分かっていたのです。そこで、お母さんはボクに一人でも生きる方法を教えようと心も顔も鬼にしたのでした。

 このお話は、お母さんが亡くなった後、そこから努力して出版社の社長になったボクが、書いた絵本でした。

 あとがきには、たくましい子を育てましょうとも書いてありました。

 埼玉県の教育重点施策としても「社会的に自立する子の育成」という目標があります。学校でも、ついつい叱ってしまうことがあり、子どもに辛い思いをさせてしまうこともあり、反省します。しかし、子どもが嫌いで叱ることは全くありません。保護者の皆様は我々教師の何倍もそんな想いではないでしょうか。

 親や教師は、こんな子になってほしいと多くを子どもに求めてしまいますが、子ども達の人生です。学校としてはいずれどんな状況になっても、生きていけるたくましく、強かで、努力する子になってほしいとこの本を読み、改めて感じました。

 そのためには、アクティブな夏休みにして自分に負けない日々を送りましょうという校長のお話がありました。学校でも水泳や算数教室、図書館開放など様々なチャレンジが待っています。アクティブに頑張りましょう!